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抗原検査キット配布事業に係る経過説明

最終更新2021年08月22日(日) 12時00分
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 昨年の春に、与謝野町で初めての新型コロナウイルス感染症の罹患者を確認して以降、住民の皆様の命と健康を守ることを最優先の行政課題に位置づけ、限られた条件の下で施策の立案と実行を繰り返しています。
 令和3年8月7日に開始した「抗原検査キット配布事業」についても、議論を重ねて実行に踏み切った事業の一つです。先日来、各報道機関から発出されている記事だけでは全体像を理解することは困難であることから、町の検討経過や考えを正確に伝えるために経過を以下のとおり説明いたします。

経過

時期 内容
令和3年7月30日(金) 町長から、「お盆期間中・夏休み期間中に本町に帰省を希望する町出身者に対して、抗原検査キットを無償配布し、セルフチェックを促したうえで、帰省の判断をしてもらいたい。早期事業化に向けて検討してほしい」と副町長以下関係職員に指示を出す。
8月3日(火) 抗原検査キットの無償配布については、すでに先例があること等の理由から、感染予防対策の一手段として有効であるとの判断を行い、関係課に実施に向けて指示を出す。
8月7日(土) 抗原検査キットの無償配布開始。
8月10日(火) 抗原検査キットを追加発注。
8月2〜3週 京都府から断続的に問い合わせを受ける。
8月20日(金) 京都府への緊急事態宣言の発令に伴い事業休止。

課題

  1. 京都府が令和3年8月2日から「まん延防止等重点措置」の適用を受けていたことと全国的な感染拡大が広がり、全国知事会がお盆期間中等の圏域を超えた移動の自粛を国民に要請するよう政府に求めていた時期でもあったことから、「帰省を奨励する事業」と受け取られないよう配慮する必要がある。
  2. 国承認の抗原検査キットを使用することは実質不可能な環境のため、国が奨励していない研究用のキットを使用せざるを得ないという現実があること。

課題に対する対応

  1. お盆休み等、人の流れが活性化する期間を実施期間として想定するとともに、やむを得ない理由で帰省する方に限ることとした。
  2. 本年6月に町立保育所・認定こども園・小中学校の保育士・教諭用に国承認の抗原検査キットを購入することにしたが、業者からは「医療機関が検査を実施する前提がないと納入できないため、与謝野町役場には納入できない」との回答があった。したがって、与謝野町立国民健康保険診療所を実施機関とし、保健師等医療従事者が検査に立ち会うことを条件に購入した経過があった。今回は、その条件を整えることが不可能と判断し、国承認の抗原検査キットを断念し、研究用の抗原検査キットを使用することとした。
    なお、町では高齢者福祉施設や障がい者福祉施設等の施設および施設関係医と連携し、施設職員がPCR検査を受ける場合に財政支援を行っている。施設職員に限ることにした理由は、京都府との協議の段階で保健所への影響を考慮するべきと判断したからである。したがって、本事業の展開に当たってはPCR検査を使用することは困難であるとの認識である。

 令和3年2月25日に厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部から都道府県・保健所設置市・特別区の衛生主管部長に対して、「新型コロナウイルス感染症の研究用抗原検査キットに係る留意事項について(周知依頼)」という事務連絡が発出され、安易な使用はしないようにとの通知があることは承知していました。また、京都府から事業実施に入った段階で研究用の抗原検査キットの使用は控えた方が良いのではないかという提言を受けましたが、最終的な判断は自治体にあるとのことでした。
 私が本事業の検討指示を出した7月末は全国各地域で感染者が急増しており、感染爆発も予測できた時期です。災害級の危機管理対応が求められる状況で、与謝野町民や地域の安全を守ために研究用の抗原検査キットを留意事項をふまえて使用することは、安易な使用には当たらないと判断し、事業実施に踏み切ったところです。
 配布の条件としては、お盆休み期間中等の人の流れが活性化する期間中に、1人暮らしの高齢者の安否確認等、やむを得ない事情で帰省する場合に限定し、帰省を奨励するのではなく、徹底した感染防止対策を促したうえでの帰省を呼びかけました。なお、報告例は1件であり、配布したキットを使用した結果、陽性反応があり、直ちにPCR検査を受けた結果「陽性」が確定し、帰省を中止したケースです。
 本事業については、京都府の提言をふまえ、「配布キットは抗原の有無が確認できるだけのもので、確定診断および確定診断後の補助に使用できるものではない」旨の説明を丁寧に行ったうえで、今後も無償配布を継続することとします。ただし、緊急事態宣言下では移動・帰省の自粛が優先されると判断し、配布を休止することといたしました。
 現在もなお、与謝野町は緊急事態宣言下にあり、今後の終息時期についても見通すことができない状況です。住民の皆様の命と健康を守ることを最優先事項に位置づけ、引き続き、基礎自治体としての責務を果たしてまいります。
令和3年8月22日
与謝野町長 山添 藤真

このページに関するお問い合わせ先

野田川庁舎防災危機管理対策室(総務課内)
業務時間午前8時30分~午後5時15分
休日土、日、祝日 年末年始(12月29日~1月3日)
〒 629-2392京都府与謝郡与謝野町字四辻65番地 野田川庁舎1階
電話番号:0772-43-9011
FAX番号:0772-43-0171
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