計画策定の趣旨
現在、与謝野町にはたくさんの課題が存在します。これらの課題は複雑化、多様化、高度化、専門化、不確実化しており、一人で解決できる課題もあれば、たくさんの方が関わって解決できる課題、また行政でなければ解決が難しい課題もあります。
わたしたちの愛する与謝野町を未来へとつなげていくためには、「自分たちのまちは自分たちでつくる」という意識を持つとともに、人口減少、少子高齢化が進む未来を見通しつつ、時代の変化や課題に的確に対応していくための「まちづくりの設計図」が必要です。
「こんなまちにしていこう」というまちの未来を描くとともに、その実現のための方針を定めた長期的なまちづくり計画で、まちづくりの指針となり、すべての計画の最上位に位置づけられる計画、それが「第2次与謝野町総合計画」です。
この設計図を住民と行政が共有し、自助・共助・商助・公助それぞれの立場で役割分担をしながらみんなでまちづくりを進めていきます。
計画策定体制
まちの未来を「みんな」で描く。
第2次与謝野町総合計画は、住民参加のキーワードとも言える「みんな」を策定方針の一つに掲げて進めました。役場の担当課だけでなく、10年後20年後の行政を中心となって担う若手職員で構成されたワーキングチームと、総合計画審議会委員から推薦を受けた住民11名で構成された総合計画策定サポーターが協働し計画の素案を作成しました。この若手職員を中心とした取り組みは職員の人財※育成の意味もあります。
また本計画は、まちの現状から見える課題の解決に加え、人口減少、少子高齢化など縮小する社会においても人や地域が輝き「老若男女がイキイキと暮らせる与謝野(まち)」を意識して未来を描く「未来志向」で策定を進めました。
計画策定のプロセス
第2次与謝野町総合計画は、平成28年度(2016年度)から平成29年度(2017年度)の約1年半をかけて策定し延べ約2,000人の住民が関わりました。
また、「みらい」を策定方針の一つに掲げ、目の前の課題だけでなく、2040年の社会を意識しこれからを描くなど、フューチャー・デザインにより「未来志向」で策定を進めました。
計画策定過程のみえる化
計画策定の取り組みをお知らせするために、与謝野町の広報誌とは別に「与謝野みらい新聞」を作成し全戸配布しました。
また、Facebookにも専用のアカウントを作成し、タイムリーに情報発信するとともに、与謝野町有線テレビで随時、番組を放送しました
計画の構成と期間
第2次与謝野町総合計画は、基本構想及び基本計画により構成し、その内容と計画期間は次のとおりです。
なお、本書は「基本構想」と「基本計画(前期)」で構成し、基本計画(前期)終了に合わせ基本計画(後期)を定めます。
基本構想 ~与謝野町の未来像~
基本構想は、長期的な展望に立ち、総合的・計画的にまちづくりを行う指針となるもので、まちの未来像と住民と行政の協働によるまちづくりの基本的な理念を明らかにし、その未来像を実現するための基本的な考えや方針を分野別に示します。
基本計画(前期)と基本計画(後期)の計画期間を合わせた9年間を、基本構想の計画期間とします。
計画期間
平成30年度(2018年度)~平成38年度(2026年度)の9年間
与謝野町が目指す未来像
人・自然・伝統 与謝野で織りなす 新たな未来
まちづくりの基本理念
わたしたちは、与謝野町の未来像を実現するためのまちづくりの理念として、次の3つの「み」を掲げます
みんな | 幸せを願い、豊かさを求め、より良い暮らしを望み、子どもたち、孫たち、そしてまだ見ぬ未来の世代につなぎたいという想いがまちづくりの原動力になります。与謝野町に暮らす「みんな」の手でまちづくりを進めていきます(共創)。 |
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みらい | 自分自身の描いた未来を一つひとつ実現していくことは、未来に向かう一人ひとりの営みでもあり、未来のまちを形づくることでもあります。今を生きるわたしたちが未来を創造し、将来世代のためにも未来志向のまちづくりを進めていきます。 |
みえる | まちづくりの主人公であるわたしたち住民が描いたまちをそれぞれの立場で、またお互いに協力しながら実現していくために、ヒト・モノ・カネ・情報などのまちの資源や動きをみえる化し、まちを創造することが大切となります。そんな「みんな」にとっての「みえる」まちづくりを進めていきます。 |
基本計画 ~与謝野町の未来を実現するために~
基本計画は、基本構想で示す基本的な考えや基本方針に基づいて、各分野において取り組む施策方針を体系的に示します。
計画期間は町長の任期の4年間とし、マニフェストを踏まえた計画変更の手続き期間を設けるために、計画期間の開始年度を町長の任期開始年度の翌年度とします。ただし平成30年(2018年)4月に町長選挙があるため、基本計画(前期)の計画期間は例外的に5年間とします。
計画期間
前期 平成30年度(2018年度)~平成34年度(2022年度)の5年間
後期 平成35年度(2023年度)~平成38年度(2026年度)の4年間
分野別方針及び施策
分野1 一人ひとりが個性を活かし安心して働けるまち | 施策1 チャレンジできる担い手の創出 施策2 農業の振興 施策3 織物業の振興 施策4 商工業の振興 施策5 情報発信・流通ネットワークの強化を通じたビジネス環境の整備 施策6 魅力ある働く場の創出 |
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分野2 地元を誇りに想い、人の流れを生むまち | 施策1 魅力の認識及び「よさの者」づくり 施策2 魅力を体験・体感できるコンテンツの開発 施策3 交流人口増加体制の強化 施策4 まちの魅力・人の魅力が生み出す与謝野町ならではの「移住・定住」の促進 |
分野3 みんなが自分らしく幸せに生きるまち | 施策1 健康・福祉を支える人財の育成と確保 施策2 「元気な心と体づくり」の推進 施策3 心のよりどころの充実 施策4 誰もが自分らしさと生きがいをもって共生できるまちの推進 |
分野4 つながりで笑顔を未来につむぐまち | 施策1 新たな命の誕生を応援 施策2 親子の笑顔の暮らしを応援 施策3 地域ぐるみの子育て力の向上 施策4 親と子の学び・育ちの場づくり |
分野5 魅力ある教育が活力ある人や地域を創るまち | 施策1 一人ひとりの学ぶ意欲と確かな学力の育成 施策2 一人ひとりを大切にする環境の整備 施策3 生涯学習社会の実現と人権教育の推進 施策4 生涯スポーツ社会の実現 施策5 文化財の継承と発展 |
分野6 美しくて住みやすい安心安全なまち | 施策1 自然環境保全と循環型社会の構築 施策2 災害に強い安心・安全なまちづくり 施策3 安心・安全に暮らせる地域づくり 施策4 誰もが住みやすいと感じられる生活環境の構築 施策5 資源の有効活用で持続可能なまちの構築 |
分野7 住民が主人公となるまち | 施策1 地域人財の育成 施策2 協働のまちづくり 施策3 みんなが互いに認め合い助け合うまちづくり 施策4 未来を見据えた行財政運営 施策5 見える、聞こえる、言えるまちづくり |