最終更新2024年03月29日(金) 08時30分
講師 | 現代美術家・博士(芸術) 京都芸術大学/ 嵯峨美術大学 非常勤講師 井上 大輔 氏 |
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日時 | 令和6年2月17日(土) |
会場 | 岩滝保健センター |
現代アートとは?
令和6年2月17日(土)、井上大輔氏を講師に迎え、「現代アートを読み解く」を岩滝保健センターで開催しました。
現代アートの語源は「コンテンポラリーアート」ですが、よく分からなくて難しいものと思われがちです。「コンテンポラリー」とは「同時代の」という意味で、時代に合わせた表現がアート作品には反映されています。古代~近代にいたるアートの歴史として、アート作品は、古代では神事や生活様式を伝え、ギリシア時代までは政治や神話世界の表現、中世からは宗教絵画としての機能を発揮してきました。産業革命からは資本主義が発展し、宗教的なものが無くなると同時に、カメラが現れ、メディアが発展し、「絵とは何だろう」ということに向き合っていくようになりました。
日本では、明治維新を迎えたころにヨーロッパの文明が入ってきたことから、当時の「印象派」の美術が義務教育に落とし込まれました。現在でも小中校では印象派の美術スタイルの指導要領が用いられています。
1960年には手法として新たなものがなくなったことから「モダンアート」という絵の追及が終わり、「ポストモダンアート」に転換されていきます。(「ポスト」とは「何かのあとに」という意味で、ポストモダンアートとは「モダンアートが終わった後」という意味です。)
講座の様子
アートとは、作品の背景がわかると作品が表す意味(メッセージ)を読み解いていくことができるものだと説明いただき、アートへの理解を広げていくためには、まず自分自身が買うつもりで作品を見てみると、理解が深まるとお話しいただきました。
講義後も近年話題のNFTアートやAI作品における著作権侵害についてなど、受講生からたくさんの質問が飛び交う、貴重な学びの場となりました。
会場の様子