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【よさのみらい大学講座レポート】免疫を上げていきいきと暮らそう

最終更新2023年04月01日(土) 10時00分
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免疫を上げていきいきと暮らそう
講師 日本健康開発財団 主席研究員 医学博士 後藤 康彰 氏
日時 2022年2月20日 10:00~13:00
会場 オンライン開催
参加者 13名
免疫を上げていきいきと暮らそう

免疫を上げていきいきと暮らそう

入浴のポイント「びゃー、しゃしゃー」

高血圧症、糖尿病、高脂血症、肥満など多くの生活習慣病が動脈硬化をひき起こし、それが狭心症・心筋梗塞・脳血管障害を引き起こしています。それを予防するためには血管を若く保つことが重要です。40℃くらいのお風呂に入ると、酸素が末梢に送り込まれます。二酸化炭素や老廃物がたまった血液がフレッシュに変わっていくそうです。その結果、動脈硬化を遅らせることがわかってきました。世界の中でも日常で湯につかる習慣があるのは日本だけであり、これが血管や体の若さを保っていると考えられているそうです。そこで、海外、ヨーロッパで追い炊きシステムが広がっています。日本のお風呂のスタイルに注目が集まっている状況です。長寿の秘訣は血管の老化を抑えることであり、お風呂習慣で血管の老化を遅らせることが可能であると考えられます。

免疫力UPのポイント「温」「動」「休」「笑」

免疫を上げるには、温まる・動く・休む・笑うことがポイントです。これが、全て整うことで全身防御力が上がります。また、感染予防のカギは腸内環境を整えることです。食べることは、防御の粘膜免疫につながり、町内環境を整えます。郷土料理には地域食材×発酵など、昔から医食同源の考えがありました。そういった腸内環境から組み立てる「感染防御力」の考え方があります。こういった考えから地域の滞在型プログラムの検討、そして地域再興に繋げていく産業振興の方法があります。

目的から入浴を逆引き

日々の入浴は習慣として取り入れている人も多いですが、入浴に対し何を求めているか、入浴の目的は何かを整理してみる必要があります。「あなたは入浴に何を求めますか?」。参加者からは、リラックス、リフレッシュ、入眠のため、子供や家族とのスキンシップ、肩こり・腰痛などの不調の改善などの声があがりました。

入浴には「温熱作用」「静水圧作用」「浮力作用」「粘性・抵抗性」の4つの作用が期待されます。「温熱作用」は血液の中に酸素を送り老廃物を排除します。「静水圧作用」は全身マッサージでむくみを解消します。「浮力作用」は重力から解放されてリラックスを促します。「粘性・抵抗性」は発揮した力の分だけ効果を得ることができます。また、入浴は温度で異なる体への影響が示唆されているそうです。41~42℃の熱めの湯の場合は、リフレッシュ効果や心身の刺激、興奮への導きが行われます。一方、38~40℃のぬるめの場合は、リラックス効果や心身を安定・鎮静に促すと言われています。この40℃程度の浴槽浴は世界的に見て稀だそうです。日本の入浴は清潔にするだけではなく「温まる」ことが最大の特徴です。

入浴で得たい目的・効果に対して「ぼーっと入っている」のではなく、お風呂の要素を工夫してみることが重要です。要するにお風呂の入り方について意思を持ち健康行動して捉え、活用することが良いと考えられます。

<お風呂の基本的な入り方>

入浴の前にはゆったりして水分補給を行う。脱衣所は事前に温めておく。掛湯(公衆浴場などでは体を洗う)→半身浴→全身浴の順に湯に浸かる。湯上り後は湯冷めをしないようにする。

講義では、以下の目的に応じた入浴の方法についての説明がありました。

1)血管美人:長寿の決め手は、「血管の若返り」
2)美脚美人:「むくみ解消」で「すらり脚」
3)姿勢美人:「肩こり腰痛」の悩み解消に
4)免疫美人:「体温UP」が、全身免疫を高める秘訣
5)うるおい美人:お肌の「みずみずしさ」を保つために
6)腸内美人:「感染防御力」を高めよう(粘膜免疫強化)
7)バランス美人:呼吸意識で「ストレス耐性」を整える
8)快眠美人:ぬるめで「ぐっすり」元気をチャージ
9)体型美人:粘性・抵抗性で「ナイスボディ」
10)テキパキ美人:熱めのシャワーで「パフォーマンス向上」

自分の身体をミエル化する(実践)

実践講座として、日常の体の変化を測定する方法の指導をうけ、画面越しに実践し結果の共有を全体で行いました。

1)総合的歩行機能:2ステップテスト
2)柔軟性:前屈(長座位前屈)
3)肩回り:タオルを使った測定法
4)脚筋力:立ち座りテスト
5)心拍数:正しい測り方
その他、BMI。基礎代謝計算法など

タオル体操(実践)

オンライン講座への変更に伴い、室内でもできる健康活動の実践講座を画面越しに参加者と共に実施しました。

「タオル体操」新潟大学村山ラボ×アイコーポレーション×日本健康開発財団で制作。タオル体操の各動作について説明、実技で確認しつつ、最後には全行程を通して実践を行いました。

入浴指導の他、入浴時のリスクや救命救急の際のタオルを活用した救助方法等について講義で学びました。また、新型コロナウイルス感染が落ち着いた後の旅行について、健康目的や入浴目的を視野に入れた滞在先の選定や過ごし方について事例をふまえた説明もあり、充実した講座となりました。

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