講師 | 医学博士 芦田 信之 氏 |
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日時 | 2017年10月14日(土)10:00~12:30 |
会場 | かや山の家 |
参加者 | 19名 |
今回の講座では講師に医学博士である芦田信之先生をお招きして様々な視点から健康チェック、健康づくりに関する知識を学びました。
講師の芦田信之氏
現在の世の中には様々なデータがあり、目的はなくともたくさんの情報を集めると「みえること」があると語る芦田先生。ドライブレコーダー・リアルタイムレコーダー・ライブカメラ 等のIOTそれぞれのデータをつないでユビキタス技術を健康に活かす研究等を数多く実施してこられました。IOTやデータというと難しそうに聞こえる言葉ですが、私たちの普段の日常生活の中でも簡単に活用できる方法があると説明されました。
まずは講義からはじまります
健康な状態を続けるために重要なことは「栄養・運動・休養」です。
この3つの要素も計測することができるようになりました。アクティブウォッチ、体重計、携帯電話等を活用しデータを保存すること。例えば柔軟度の変化でさえも毎日携帯の写真で画像を保存しグラフ化することもできます。また、同じように食事の内容の記録もできますし、アクティブウォッチでは睡眠データもとれるようになりました。また睡眠と呼吸の関係性(睡眠時無呼吸症候群)が重要だと叫ばれる中骨伝導マイクを搭載し体動を感知するマットも販売スタートされています。
芦田先生は繰り返し健康づくりには以下の流れが必要だとお話しされました。
記録する→目に見える形にする→納得する→改善する
特に今回の会場の山の家のようなヘルスツーリズムを実践する健康テーマの拠点、健康の里では血圧計等のデータを取れる状態にすること。
【会場での疑問】
血圧:mmhg単位って何のこと?
水の十三倍の重さを持つ水銀、130の場合は水を200cm吹き上げる力があるということ
意外と身近にある健康に関する言葉もまだまだ理解できていないことが多く会場からは先生の説明に「なるほど。。。」といった納得の様子がうかがえました。
講師の話を聴く受講生の様子
座学の後は実際に学んだ健康データをどのように把握するのかを実践するために簡単な里山あるきにでかけます。
先生からは里山歩きの前に「病気の9割は歩くだけでなおる」という著書の説明や江戸時代は毎日3万歩歩いていたこと、長野県中之条で行われた研究では一日8000歩くらいを毎日歩くことで健康状態が改善されていることなどが説明されました。
里山あるきの中で注目したいデータのひとつに心拍を上げられ有酸素運動と心拍の関係、
220-年齢 最大心拍数であるということ(最大心拍数の8割でかなりきつい運動量)安静時とどれだけ違うのか?をチェックすること、登りは循環器を鍛える、下りは筋肉トレーニングをするイメージで行うなどのアドバイスをもらいました。
かや山の家をスタートしたウォーキング
かや山の家をスタートしかや山の家が設定している「美と健康を育む里山あるきショートコース」をのんびりウォーキングしました。棚田の景色や小川の流れ、自然の中を久しぶりにウォーキングした参加者からは「気持ち良い!」との声が多く聞こえました。
里山あるきの途中で心拍を確認する受講生
里山あるきの途中途中で、出発前に学んだ心拍をアクティブウォッチで計りながら自分たちの今の状況を数値化し認識します。
「意外とまだまだいける!」「もう数値あがってきた!」などそれぞれの体調の様子を可視化することに興奮しました。
里山あるきをしながら自然の豊かさなども発見します
室内のフィットネスとは違い、自然の中を使って歩くと季節の移り変わりや、車ではわからない自然の豊かさなども発見できます。珍しい植物や季節の果物の話題で参加者同士が盛り上がりました。
里山あるきから戻り、感想の共有や体調チェックの結果を共有
里山あるきから戻ってきたあとは感想の共有やチェックした結果などを意見交換し、芦田先生からのまとめのお話しがありました。
もちろん歩数だけではわからないけれど、自分自身の健康状態に興味を持つこと。そして身の回りにある環境やツールをうまく活用して楽しく健康づくりを行っていくことができるということ。
継続して楽しんで欲しいとのお話しに参加者も「ウォーキングを日常の生活に取り入れたいと思います」「今回の里山あるきで運動不足だということに気づけました」との前向きな声が出ていました。