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議長室(日本遺産の認定)

最終更新2017年05月02日(火) 11時09分
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 日本遺産の認定 

 文化庁から、和装文化を支える観光資源として「300年を紡ぐ絹が織りなす丹後ちりめん回廊」の日本遺産の認定が発表されました。2市2町のシリアル型であっても、2020年の丹後ちりめん創業300年を目前に控え、ちりめん街道の町として大きな喜びであります。京都府を始め関係者の努力に敬意を表します。
 300年を超える昔、始祖と言われる4名の若者による命がけの西陣への挑戦で始まった「ちりめん機(はた)技術」の移転は、多くの課題や困難を伴いながらも丹後を和装王国へと発展させました。歌人吉井勇は、昭和8年に「ちりめんの 国の丹後に われありて 美しき衣(きぬ)の 夢をこそ追へ」と詠んでいます。昭和40年代の最盛期には3万台を超える織機と1千万反もの生産量に達し、全国生産の7割を超える産地にまで成長しました。産業、文化、暮らしと子ども達の教育の面にまで大きな影響を与え、まさに丹後ちりめんを基盤に丹後は発展してきました。
また、一体として認定された天橋立は、江戸時代の儒者林 春斉によって日本三景に処せられていますが、特別名勝の名で呼ばれ、江戸時代の歌人村田春海は「神の世に 神のかよひし 跡なれや 雲居につづく 天の橋立」と詠み、年間270万人が訪れる裏日本有数の観光地であります。
日本遺産の認定で、改めて丹後は一つとの思いを強くしております。この丹後でちりめんの機音(ハタオト)が小さくなってから20年余りになりますが、まだ、機音は消えてはいません。若手経営者の参画に、各市町でも基幹産業として最大限の支援をし、京丹後市も与謝野町も桑を育て、蚕を飼うところからの挑戦をしようとしている昨今であります。この日本遺産の認定が丹後ちりめん創業300年に向けての大きな弾みとなるよう期待いたします。  

 平成29年5月2日
              与謝野町議会議長 勢旗 毅

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