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子宮頸がん予防ワクチン

最終更新2023年09月01日(金) 08時30分
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子宮頸がんの原因~ヒトパピローマウイルス(HPV)~

子宮頸がんは発がん性ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することでかかる病気だといわれています。発がん性HPVは、特別な人だけが感染するのではなく、女性の多くが一生に一度は感染するといわれるウイルスです。多くは性交渉の時に感染しますが、感染してもほとんどの人は自然に排除されます。しかし、感染したままとなり、その一部が子宮頸がんになる可能性があります。日本では、毎年約1.1万人の女性が子宮頸がんになり、毎年約2,900人が亡くなっています。子宮頸がん患者は20歳代から増え始め、30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)方もいます。

子宮頸がん予防ワクチンについて

HPVの感染を予防することができるワクチンが「子宮頸がん予防ワクチン」です。子宮頸がんの原因として最も多く報告されている2種類(HPV16型、HPV18型)のウイルスの感染を防ぐワクチンに2価ワクチン(サーバリックス)と4価ワクチン(ガーダシル)があり、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。また、2023年4月より定期接種として接種ができるようになった9価ワクチン(シルガード9)は2種類に加え、他に5種類(HPV31型、33型、45型、52型、58型)のHPVの感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。
また、ワクチン接種によって、がんになる手前の状態(前がん病変)を予防する効果が示されるとともに、がんそのものを予防する効果があることもわかってきています。接種するワクチンや年齢により、合計2回または3回接種となり、HPVの感染から長期にわたってからだを守ることが可能です。しかし、ワクチン接種だけでは防ぐことができないHPVの型もあります。そのためにも、子宮頸がん予防ワクチンを接種するだけでなく、20歳になったら2年に1回は子宮頸がん検診を受けることが大切です。

子宮頸がん予防ワクチンの副反応について

【主な副反応】
 局所反応…注射部の痛み・赤み・腫れ、かゆみ、注射部のしこり、注射部のピリピリ感・ムズムズ感 等
 全身反応…倦怠感、筋肉痛、頭痛、胃腸症状(吐き気、おう吐、下痢、腹痛など)、関節痛、発疹、発熱、じんましん、広い範囲の痛み、手足の動かしにくさ、不随意運動(動かそうと思っていないのに体の一部が勝手に動いてしまうこと)
子宮頸がん予防ワクチンは、肩に近い腕や太ももの筋肉に注射します。接種後、注射した部分が痛んだり、赤く腫れることがありますが、通常は数日間程度で治る一過性のものです。
重い症状として、アナフィラキシー様症状(血管浮腫・じんましん・呼吸困難等)や神経系の症状(手足の力が入りにくい、頭痛、嘔吐、意識の低下)が現れることがあります。また、広い範囲の痛み、手足の動かしにくさ、不随意運動といった多様な症状が報告されています。ワクチンが原因となったものかどうか分からないものを含めて、接種後に重篤な症状として報告があったのは、ワクチンを受けた1万人あたり5~7人です。

積極的な接種勧奨の差し控えから、接種勧奨の「再開」へ

平成25年6月14日、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛等が、子宮頸がん予防ワクチンの接種後にみられたことから、この副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとされ、厚生労働省により積極的な接種勧奨の一時差し控えが勧告されました。
その後、厚生労働省の専門家会議で継続的に議論が行われ、改めて子宮頸がん予防ワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められました。以上をふまえ、令和4年度より個別通知を再開しご案内しています。

接種後の注意点

・注射した直後から、強い痛みやしびれを感じた場合はすぐに医師にお伝えください。
・痛みや緊張等によって接種直後に一時的に失神や立ちくらみ等が生じることがあります。接種後30分程度は背もたれのある椅子に座って安静にしてください。
・接種を受けた日は、はげしい運動は控えましょう。
・接種後に体調の変化が現れたら、まずは接種を行った医療機関の医師にご相談ください。
・ワクチン接種の1回目、2回目に気になる症状が現れた場合は、2回目以降の接種をやめることができます。

予防接種による健康被害救済制度について

・定期の予防接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障が出るような障害を残すなどの健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく補償を受けることができます。
・健康被害の程度に応じて、医療費、医療手当、障害児養育年金、障害年金、死亡一時金、葬祭料の区分があり、法律で定められた金額が支給されます。死亡一時金、葬祭料以外については、治療が終了又は障害が治癒する期間まで支給されます。
・ただし、その健康被害が予防接種によって引き起こされたものか、別の要因(予防接種をする前あるいは後に紛れ込んだ感染症あるいは別の原因等)によるものなのかの因果関係を、予防接種・感染症医療・法律等、各分野の専門家からなる国の審査会にて審議し、予防接種によるものと認定された場合に補償を受けることができます。
※子宮頸がん予防ワクチンは予防接種法によって、定期の予防接種に位置づけられた疾病であり、予防接種実施規則に則り、使用された場合は予防接種健康被害救済制度の対象となります。給付申請の必要性が生じた場合には、診察した医師、与謝野町役場保健課にご相談ください。

このページに関するお問い合わせ先

加悦庁舎保健課
業務時間午前8時30分~午後5時15分
休日土、日、祝日 年末年始(12月29日~1月3日)
〒 629-2498京都府与謝郡与謝野町字加悦433番地 加悦庁舎1階
電話番号:0772-43-9022
FAX番号:0772-42-0528
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