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【よさのみらい大学講座レポート】郷土を話せるようになろう

最終更新2023年04月01日(土) 10時00分
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郷土を話せるようになろう
講師 丹後郷土資料館 学芸員 吉野 健一 氏
日時 2017年12月9日(土)14:00~16:0
会場 野田川わーくぱる
参加者 56名

この講座では丹後郷土資料館の学芸員である吉野氏をお招きして地域の歴史と、学んだことを更に自分たちの周りの人に「伝わるように伝える」ための手法を学びました。

講座の様子

講座の様子

吉野氏は会場に集まった受講生に「校区の歴史について話してほしいという依頼があるが、それは皆さんが住んでおられる場所の歴史が深いからこその特権であり、通常は自分たちの住んでいる校区の歴史を知ろうとしてもできないことが多い」と説明されました。


関東は中世より前の情報はわかりづらく、関西とくにこの地域は独自の歴史がありすごく面白いとのこと。よく「天橋立しかない」という声を聞くが「天橋立がある」ということは特別なことであるとのこと。この地では戦前に自治体史を執筆された永浜宇平氏を輩出し、「郷土と美術」という本まで出していた。そのように歴史や文化の深い地域だからこそ京都府としても北部の歴史を伝えるための資料館が必要であるという理由で昭和45年11月に「丹後歴史資料館」が開館したそうです。

 

吉野氏は現在の学校教育についても小学校中学校で学ぶ歴史に丹後の歴史が詳しく記載されていないことがとても残念で、それは子供たちが自分たちの地元には歴史がない?と誤解してしまう恐れがある。しかし、丹後地域には歴史上の有名な人物、例えば織田信長や細川幽斎などにも縁が深く、足利義光は丹後で修行までしている。歴史上の人物が「ひいき」してきた丹後。もっと子供のころから興味を持ってほしいと語りました。

講師の話を熱心に聴く受講生の様子

講師の話を熱心に聴く受講生の様子

講座中では歴史を伝えていく際のポイントとして
例えば天橋立の話を誰かに伝えたいとした場合、
1)相手に対してどのようなことを知ってほしいのか
2)相手が何を知りたいと思っているのか
このような視点を持って話をしていくことが重要だと説明されました。

 

終盤ではそのようなポイントを大切にしながら昔話、歴史に関する話の説明が続きます。
平家物語、太平記などの軍記もの
羽衣天女の伝説 など伝承されたもの
丹後の国 風土記、天橋立伝説

 

様々な話が残っているが昔話や歴史の話は誰が話したものか不明なものが多く、その理由は古の人々の時代で神様の仕業としか思えないような光景について神話や昔話として語ったのではないかと推測されます。天橋立についても当時の人々が天橋立の景色は神様でなくては作ることができないと思っていたのではないか?そのようなイメージ力がその当時の人々にはあったのではないか?と吉野氏は説明されました。

 

そこで受講生も「自分たちが風土記の時代の人であったらどんな風に天橋立を説明するか?」を考えました。歴史を学ぶ上で、情報をただインプットするのではなく先人たちの想いや状況をくんで追体験するつもりで感じることも重要である。それは地域に根付いている「祭り(毎年繰り返してきたこと)」と同じようなことであると説明されました。

受講生の様子

受講生の様子

実際に会場では500年前の天橋立の絵を見て何がわかるかを受講生それぞれが考え、意見交換を行いました。そして500年前の様子をイメージし何を感じたか、更には今日学んだことを日常の中で家族や周りの人に早速伝えることが必要であるということを学びました。

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