講師 | ナリワイ 代表 伊藤 洋志 氏 |
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日時 | 2017年9月30日(土)10:00~12:00 |
会場 | 産業創出交流センター(与謝野町岩滝1767-1) |
参加者 | 37名 |
今回のビジネス学部では「ナリワイをつくる」をテーマに全国での取り組みや講演、執筆活動を行っている仕事づくりレーベル「ナリワイ」代表の伊藤洋志 氏をお招きして働き方のひとつの考え方である「ナリワイ」の考え方を学びました。

会場入り口の様子
ナリワイとは、個人で元手が少なく多少の特訓ではじめられて、やればやるほど頭と体が鍛えられて技が身につき、ついでに仲間が増える仕事のこと。ひとりでいくつかの収入源につながる仕事を持ち運営すること。
そしてナリワイは面白く、関わる全員が幸せになると語る伊藤さん。

講師の伊藤洋志氏
まず最初にどうして「ナリワイをつくる」ことになったかを説明されました。学生から社会人になり、ベンチャー企業で味わった忙しいビジネスマン生活。その中で感じた「非効率」という想い。稼いでも稼いでも、稼ぐ際に発生したストレスや疲れなどを癒すために稼いだ給与で改善する。稼いでも結果支出が抑えられない。そんなお金や時間の循環の仕方に対して「非効率」だと感じたことがきっかけでした。

講師の話を熱心に聴く受講生の様子
次にナリワイをどのように作っていくのか。大きく以下の3つを説明されました。
①身近にある無駄な出費、余っているものを探し、改善するための手法を考える。
世の中の無駄、自分の生活の無駄、自分は使わない無駄なもの余っているものを組み合わせる、交換する、常識で考えるのをやめる。
②取得したい技や特技を磨く。
自分でできそうなことは学ぶ、得意なことを組み合わせる。
③みんなが幸せになる方法、興味関心があるものに対してのアイデアやおぜんだて。
周囲が実現したいことを考えて①②の手法をつかって実現するアイデアを考える。

受講生の様子
このような「ナリワイをつくる」考え方をもとに実際に行っている事例を具体的に説明していただきました。
・廃校を活用した結婚式づくり
高価な結婚式を自分たちの周囲にある力で実現する。
・空いている窯の期間を活用し「パン職人」を育てる仕事
田舎のパン屋さんの空いている窯の時間(数日)を活用してパンを焼けるようになる職人を育てる。
・遊牧民に教えてもらうモンゴル武者修行
ツアーを自ら作ることによって、自分の興味がある海外旅行に無料で行く機会を増やす。
・シェアスキル「材料費だけで床がはれる」床はり協会
生活の中で最大の支出である「家」を自ら作るスキルを獲得する。そのスキルを活用ることで空き家の有効活用に活かす。
・梅やみかんの販売サイトの立ち上げ
年に数カ月行っている生産現場の手伝いの業務から見えた農家の販路拡大をチャンスに都会と田舎を自ら繋ぐ自社サイトの立ち上げと販売代行。
そしてこのようなナリワイづくりの中で学んだ重要なことを以下のように説明されました。
・ターゲットは誰なのか?どんなニーズがあるのかを明確にすること。
・ナリワイとは企業人ではなく受託仕事の請負人であり、自営業は多様性を高め色々なことに対応できる頭を作っていくことである。
・何かわからないことがあれば他人に聞くこと、できないことは人を頼ること。
・お金をどのように生み出すかだけでなく、支出に興味を持つこと。
・自分は「〇〇〇」であると名乗ること

講座の様子
講座終盤ではいくつかの質問ややりたいこと宣言もあがり講座終了後も質問に答えられ多くの考え方のヒントを伝えていただきました。