一字観公園から
新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、ご家族おそろいで輝かしい新春をお迎えになられたことと、心からお慶び申し上げます。
平成から令和へと元号が変わり、初めて迎えるお正月となりました。平成の時代に誕生した与謝野町を、令和の時代でより豊かな与謝野町として、次世代に継承できるよう全身全霊を込めて、まちづくりを推進してまいります。
町長就任当初から、町民憲章に記されているまちの理想像を実現するために、「みんなの知恵と技術で、新たな価値を生むまちづくり」を一貫して推進してきました。この間、最重要課題として位置づけてきた産業振興政策と教育振興政策については、住民の皆様のご協力をいただきながら一定の成果を生むことができました。
例えば、平成27年度に開始したクラフトビール醸造を見据えたホップ栽培事業におきましては、小規模ビール醸造所にホップを提供する全国でも3本の指に入る生産地となりました。また、昨年度末に募集した「農林業振興事業提案等登録申請」では8つの事業体がホップやビールに関わる事業を行いたいとのご意向であり、機運が熟してきたと手ごたえを感じています。教育振興政策でも、一人ひとりに寄り添った教育の実践がなされ、学級満足度でも高い状況が続いています。施設整備面でも、本年度内に小学校へのエアコン設置が完了する予定となっており、確実に事業を進めることができています。
このような中、令和元年度においては、これまで以上に推進したい政策領域として「環境政策」を挙げました。なぜならば、昨今の台風や豪雨による災害は気候変動に起因していると考えているからです。現在、与謝野町では2050年までに再生可能エネルギー率を100%にすることを検討しております。これまでと同様に、住民の皆様とともに森林保全に資する活動や生物多様性に富む河川づくり、ごみの総量抑制や資源化などの取り組みを進め、真に安心安全なまちを作りあげていきますので、一層のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
昨年12月に野田川わーくぱるにおいて、「第13回与謝野町こども発表会」を開催いたしました。当日は、町内の各小中学校および府立加悦谷高等学校のご協力を得て、児童・生徒の代表に意見発表を行っていただきました。それぞれの発表から、豊かで柔らかな感性を感じ、会場は爽やかな風が吹いたかのようでした。真剣なまなざしで語られたのは、広く世界に視野をひろげ描き出した問題意識、ふるさと・与謝野町への想い、体験を通じて獲得した生きる力や心の成長、自分自身が抱く夢でした。
新たに迎えた本年においても、愛する与謝野町が独自の文化や産業を発展させ人々が幸せで暮らし続けるまちであり続けるよう、こどもたちの好奇心や夢を育み続けるまちであり続けるよう、今を生きる私たち一人ひとりが責任を果たしてまいりましょう。
最後になりましたが、2020年が住民の皆様にとって、災害のない、この上ない年となりますよう、心からご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。
令和2年1月1日 与謝野町長 山添 藤真