新年明けましておめでとうございます。
皆さまにおかれましては、ご家族おそろいで輝かしい新春をお迎えになられましたこと、心からお慶び申し上げます。
本年の元旦も阿蘇海の彼方から昇る初日の出を待ちながら、昨年を振り返るとともに、より良い未来を実現するための決意と覚悟を新たにいたしました。与謝野町政の推進においては、就任当初の初心を胸に刻み続け、先の選挙でお約束した5つの政策の実現に向けて、全身全霊で取り組んでまいります。
平成26年度の就任以降、町民憲章に掲げるまちの理想像を実現するために、「みんなの知恵と技術で、新たな価値を生むまちづくり」を一貫して推進しています。この間、最重要課題として位置づけている産業振興政策と教育振興政策については、皆さまのご協力をいただきながら、着実に取り組みを進めることができました。直近のデータによると、町内総生産や町民所得についても上昇傾向にあるなど、少しずつではありますが、当町にも良き変化が起こりつつあります。
そのような中、これまでにも増して積極的な政策展開を図りたいのが環境政策です。昨年の豪雨や台風の襲来によって、町内各地で広範囲にわたって甚大な被害が発生いたしました。被災状況を考察すると山間地域における土砂流出や渓流崩壊が急増しています。これらを抑制することは、住民の皆さまの穏やかな日常生活を守ることにつながると考えています。そのためには、豊かな森や川などの自然環境を育むことが重要であり、オール与謝野で取り組まなければならない課題だと認識しています。
現在、住民の皆さまにおいても、森林保全に向けた地道な活動や生物の多様性に富む河川づくり、ごみの総量抑制や資源化などの取り組みが進められています。これらのひたむきな活動を力強く支援していきながら、真に安心安全なまちをつくりあげていきたいと考えています。
また、私たちは難しい課題にも直面しています。年間300人を超える人口が減少しており、この傾向はしばらく続いていきます。つまり、私たちは縮小社会を前提とした地域社会づくりを進めざるを得ないということです。その大きな課題のひとつが197の公共施設の統廃合や再配置です。お子さまやお孫さまの将来世代がより豊かに生活できるまちの実現のために、決断しなければならないこともあります。まさに今こそが、現実を直視し、粘り強く未来へと前進する時です。
豊かな自然環境の下、確かな伝統と文化が息づくまち・与謝野町が、将来にわたって幸せで包まれるよう、私たち一人一人がその責任を率先して果たしていこうではありませんか。
私自身、ある時には先頭に立ち、またある時には最後尾から、住民の皆さまと歩んでいきます。本年もご指導ご鞭撻の程、どうかよろしくお願い申し上げます。
結びにあたり、本年が災害もなく皆さまにとってすばらしい年であることを心からお祈り申し上げ、新年にあたってのご挨拶とさせていただきます。
平成31年1月1日 与謝野町長 山添 藤真